他職種での経験を活かして、異なる視点からサポート
倉田 衣津子さん
法人名 医療法人財団 百葉の会
入社年 1997年
ご主人の転勤で静岡県にやってきた倉田さん。管理栄養士として入職するも、資格を保有していたことからケアマネジャーへ転籍。現在は再び栄養科に戻り、マネジメントを中心に行っている。
子どもたちを安心して預けられる
院内保育室が入職の決め手に
もともと神奈川県で栄養士をやっていたのですが、主人の転勤に伴って富士市にやってきました。転職活動をしていたときに見つけたのが「湖山病院」(現在の湖山リハビリテーション病院)。1歳と3歳の子どもがいたため、保育室を利用できるというのが入職を希望した一番の理由です。当時は、看護師以外の子どもは預かれないと断られていた時代で、他職種の子どもを預かってもらえる保育室というのが非常に魅力的でした。
入職したころの「湖山病院」は、病院というよりも施設に近い雰囲気で温かく、事務長やリハビリスタッフ、看護師など、皆さん気さくで何でも相談できる方ばかり。代表も“食事が一番大事だ”とおっしゃっていて、栄養士をすごく大切にしてくださっていましたので、とても働きやすい環境でした。
過去に取得した資格を活かして
管理栄養士からケアマネジャーへ
栄養科に6年ほど勤めたのち、居宅介護支援事業所のケアマネジャーへ転籍しました。今でこそ、ケアマネジャーの資格を持っている人はたくさんいますが、当時は資格がまだできたばかりのとき。病院で働いていたドクターや看護師、リハビリ職員、栄養士など、受験資格のある職員はみんなケアマネジャーの試験を受けていた時期があります。私もそのうちの一人。居宅介護支援事務所で働いていた職員が産休に入ることになり、ケアマネジャーをやってみないかというお話をいただきました。
せっかく資格を保有していても活かせないと意味がないですし、自分自身の成長にもつながると思い、ケアマネジャーに挑戦することに。ただ、介護士ではないので最初の1年はわからないことが多く、とても苦労したのを覚えています。2年目以降は、外部の業者さんたちと協力して1人の利用者さんをフォローしていく仕事に達成感を得ました。そして、6年ほどケアマネジャーとして働いたのち、病棟の管理栄養士の退職に伴い、再び栄養科に戻りました。病棟の管理栄養士からケアマネジャーになり、再び管理栄養士に戻る。こんなキャリアの職員は、グループ内を探しても私だけではないでしょうか(笑)
他職種で得た経験や知識を
管理栄養士の仕事につなげる
「湖山病院」に入職して26年。入職のきっかけとなった2人の子どもたちですが、幼い時期を「湖山病院」で過ごしたためか、静岡県内の施設でリハビリ職員、薬剤師として働いています。当時は、保育室の子どもたちと患者さんのふれあいを大切にしており、病棟に行く機会が多かったからなのかもしれません。将来的に保育室で過ごした子どもたちが、職員として「湖山リハビリテーション病院」に戻ってくることがあるかもしれませんね。
仕事に関しては、一度ケアマネジャーを経験し、在宅療養中の方やご家族の様子を目の当たりにしたことで、とても勉強になりました。栄養科では、在宅療養に切り替わる前に栄養指導をしているのですが、患者さんのご自宅の状況に合わせて指導内容を変えるように心がけています。また、湖山医療福祉グループには、全法人の栄養士が集まって勉強会を行う「栄養部会」があります。今は栄養部会に参加させてもらっている身ですが、機会があれば私がケアマネジャーを経験して感じたことや、管理栄養士の仕事に活かせることを発信していきたいです。
(本インタビューは2023年2月に実施した内容です)